観月会(かんげつえ)

 9月は観月会があります。中秋の名月は9月8日で、9日は月と地球が最も接近し、月が14%大きく、30%明るいスーパームーンが見られるそうです。この現象は年に一度あるかないかですが、今年は3回もあります。今年の7月と8月の時は、どちらも雨模様で見えにくかった様です。
 私も子供の頃は自宅の広縁に窓から差し込む月の光を仰ぎながら、家族でお月見をした記憶があります。昔は稲穂を花瓶に挿して、里芋でなくても穀物と月見団子を供えて、感謝と共に食べ物に事欠かない様にお願いしていました。子供ながらにその夜はゆったりと優しく、暖かい気持ちになれたのを覚えています。成人してからは数十年、お月見などの行事をした覚えがありません。ただ必死で働くばかりで、夜空を眺める気持ちのゆとりは全くありませんでした。私は病気がちで、道に可憐な花が咲いていても、何の関心もありませんでした。今から思えば無味乾燥な心でしたが、京都の御聖地に住まわせて頂いて、ふと空を見上げて感動しました。余りにも沢山の星と、美しい月が眼に入ったからです。その時に子供の頃の行事を思い出し、その年から再び我が家にお月見の夜が訪れた気がします。私がまだ信仰に縁がなかった頃、「お月見をしない?」と友達に誘われた事がありました。その時は弱い身体で朝から夜中まで働いていたので、「月や星を眺める時間があったら寝たいわ、あなたも暇やね、月を見て何になるの?」と本気でそう思っていました。今思えば砂漠の様な心でした。
 信仰を深めて行くうちに、御神仏から『一切衆生悉有仏性である』(いっさいしゅじょうしつうぶっしょう)という事、この大宇宙の全ては、仏性を持っている。我々全員が仏様になる資格を持っている。月も星も太陽も、ありとあらゆる自然の恵みに感謝する事が当たり前なのだ、という事を繰り返しお聞きしました。それからは、太陽を拝むと一日のエネルギーを頂けますし、月を拝むと優しい穏やかな心になれるのです。御神仏は『心のゆとりのなさが病気の原因であり、幸せになれない根源だ』とおっしゃいます。仏教の修行方法に「入我我入観」(にゅうががにゅうかん)という観想の方法があります。この方法は仏様の中に自分が入らせて頂いたり、仏様も自分の体の中に入って頂いたりする、御神仏と自分が一体になる観法です。なかなか凡人の我々には、仏様が自分の体の中に入って頂くとか、仏様の中に自分が入るなどというイメージはなかなか出来ません。しかし誰にでも出来る簡単な方法がありました。(続きは10月) 合掌