新生活間近

 春は入学試験や卒業試験、入社試験など色々な試験があります。入学試験を間近に控えた親御さんに、ご先祖様からのメッセージがありました。「親は子供に望みや夢を託して期待をする。その気持ちは良く分かるが、親が期待をしてもその子は伸びない。その子供自身が自分に夢を託して、自分に期待をして努力をしなければ、絶対に伸びないし成功しない。親がいくらしっかりしろと言っても無理だ。期待をするのも程々にしなさい」と言われました。現代の若者は夢や希望が無い人が多いそうです。こんな御時世ですから、無理も無いとは思いますが、ご神仏は『自分に期待できない人間、自分に夢を掛けられない人間が良い人生を送るのは難しい』と説かれました。

 日々色々な祈願をする時、私達が一番親しんで唱える『般若心経』の最後に「羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提娑婆訶 般若心経」と唱えますが、ある方が自坊の住職に聞いた話が、時間がない時や面倒くさい時には、「仏説摩訶般若波羅蜜多心経」と言った後に「羯諦羯諦 波羅羯諦 ~」を何度でも言って下さい、と言われたことを御神仏にお聞きしましたら、お経を唱えるのが面倒ならば唱えなくてよい、とおっしゃいました。「羯諦羯諦 波羅羯諦 ~」とは、皆で一緒に彼岸に渡りましょう。というのが「波羅僧羯諦」の「僧」の中に含まれています。僧とは、僧伽(そうぎゃ)といい、ここでは聖法院の皆で一緒に行こうと言う意味になります。さらに広く言うと、私達が食している動植物も含めて、一緒に彼岸に渡り成仏しましょう、という気持ちが込められていますので、「羯諦羯諦 波羅羯諦 ~」と2回言ったからといって、『般若心経』を2回言った功徳にはなりませんので、皆さんは何気なく唱えておられるでしょうが、そのような意味があります。皆と一緒に良い人生を送りましょう。皆と一緒に成仏しましょう、と言う意味ですので間違いのない様にしましょう。合掌