心の受信機

 私たちは、信仰によって本来の仏性を目覚めさせるために心の扉を開けに来たのです。しかし、思うように開けてもらえないと感じます。信仰の扉を開ける門番は外にいて、門を開けてくれるのではなく、「門の中からどうぞ自由にお入りください」と言われますが、門を開けて手までは引っ張って引き入れてはくれません。そこまでしてしまうと、人々は後で必ず不平不満を言うからです。私は入るつもりではなかったが、無理やりに引き入れられた、と言うでしょう。

 本来、自分が持っている仏性に気づくまでにつまらないとか、メリットがないとか、勝手な考えを持つ人々が多いのです。自分の仏性に気づき、活用するのが「人間」であり、活用しないのはただの「人」で間抜けです。人間は誰でも一番大切なことを決めるのは自分自身です。生も死もすべて自分一人です。したがって、自分自身を磨かなければ良い人生は送れません。自分の考えが正しいか否かをチェックする必要があります。

 車は車検の時期が決まっていますが、人間のチェックの時期は?その方法は?人は障害や色々な悩みによってその時期を知らされます。卵は腐っていても外見では分からない場合が多い。人間も他人には分からない。その時に心の受信機が壊れて雑音しかキャッチできないようでは困ります。この心の受信機を良い状態にするのが信仰です。信仰の原点は素直さと感謝です。正しい心の受信機を持つ努力が大切です。
合掌