心の中の鬼に会おう
私の体験ですが信仰の初めの頃は、病気になったり、事故にあったり、仕事が上手くいかなかったりと、ろくな事がありませんでした。何故信仰をしているのに、こんな事になるの?と思った事があります。 しかしどんなに辛い目にあっても苦労をしても、私はなぜ一途に信仰をやめなかったのか?それは自分自身を信じていたからです。自分が選んだ信仰に間違いはない。今色々な苦労に出会うのは、きっと御神仏が私達には判らないおはからいがあっての事だ、と思い神も仏もあるものか、とは全く考えませんでした。むしろ自分のどこが悪いのか?と自分を見つめ直しました。
同じような体験で、今まで何の悩みも無かった信仰深い信者さんが、年令もあって少し病気にかかりました。もちろん、お加持と御神水でお医者さんがビックリするくらい早く治ったのですが、その方が言われるには、20年も信仰し先祖供養もして来たのに何で病気に掛かるの?と不満を言われました。そして「胸にバ~ンと響く説法があったら、また立ち直れる」と言われた時、すかさず弘法大師様が「今どんなに良い説法を聞かせても、またその上の説法、またその上に説法と言うであろう。今どのような説法を聞かせても、何の値打ちもない」と言われたのです。こんな人は自分で立ち戻って頂くしかありません。
私達人間は本当に精神的に弱いものです。自分が上手くいっている時は良いのですが、苦しい時、次々と悩み事が出た時、どのように信仰を考えるか?どのように御神仏の事を考えるか?によって、次の幸せは巡って来るのです。皆さんの心の中にも御神仏が居られますが、その番兵が鬼なのです。心の扉は奥深く四つの扉があり、それぞれに必ず鬼が立っています。一番目の鬼よりも四番目の鬼の方が強敵です。それぞれの鬼に打ち勝って扉を開けると、その奥に御神仏が居られます。最初のとびらの奥には天部の神様、次は明王様、菩薩様、最後の扉を開けると如来様にお会いする事が出来ますが、普通の人達にはここまで到達する事は不可能に近いです。しかし鬼が出て来たという事は、信仰の深さのバロメーターです。皆さんも鬼に出会った時に、私の信仰はここまで来たのだ。この鬼と戦おう、この鬼に勝てば御神仏に出会える。その後は二度と揺るぎのない信仰を見つける事が出来る、と思って下さい。
信仰を深めると必ず鬼に出会います。鬼に出会った時は聖法院にお参りして、素直に心に思った迷い事を打ち明けて下さい。自分の勝手な考えで逃げ出さないで下さい。自信のある人は自分の心中の鬼と戦って下さい。その先に有難い御神仏が自分を見守って下さる、という事を忘れないように。自分の心の鬼に負けるな! 合掌