気づかない心中(2020年10月)

お釈迦様が『一歩外へ出た時に、石ころや木切れがたくさんある。そこをそのまま歩くと足の裏をケガする。どうしたら良いか?』と弟子達にたずねました。その質問に対し弟子の一人は、「鹿皮を敷き詰めたらどうでしょう」と言いました。お釈迦様は、『それは良いだろうが、全世界に敷き詰める事は出来ないであろう。どうするべきですか?』とさらに質問され、その答えは靴を履くと言うことです。『ただ靴を履いて外を歩くと言う単純な意味ではなく、一歩外へ出ると幾人もの悪霊や悪魔に出会い、自分に都合の良いことを言って来るので、皆それに惑わされる。従って自分の心に靴を履いて、心がふらつかない様に、心を防御する必要がある。この世界は悪に満ちていて、それを一気に滅ぼして、綺麗な世界にするのが我々神仏の仕事であるが、それはなかなか困難で、悪も次々と生まれて来る。人間は輪廻転生してあの世から生まれて来るが、二才位になるともう既に我欲が出て来る。信仰は心の最高の靴である』と説かれました。二才半の女の子ですが、一緒にお風呂に入ったり、一緒に寝たりする位大好きなおばちゃんが、寒かったのでお母さんの服を借りて着ていたら、これはママのだから今すぐ脱いで、と怒って泣き叫ぶのです。これは借りているの。帰ったらちゃんとママに返すからね、と幾ら言っても聞きません。もうその年で我欲が生まれていて、悪魔が心に住み始めています。これは避けることは出来ません。この様にどんなに善人に見えても、心の中には自分でも気づかない悪魔が潜んでいます。従って他人を批判している場合ではありません。自分自身が悪人だと自覚し、それに負けない様にしっかりと信仰し、御神仏の法話を体得し、功徳を積むことによって、自然に悪の心が善の心に少しずつ変化していくのです。それが私達のこの世の修行です。合掌