残された時間

 今年も残りひと月足らずとなりました。小さな事で悩んだり喜んだりしながら、一年一年過ぎて行きますが私も平均寿命で残りの日数を計算すると約5,900日となりました。一日5時間寝るとしたら1,230日寝ていますので4,670日しか残っていません。病気をしたらもっと寝る事になります。一日中何もせず無駄な時間を過ごすと、この世で人の為に役に立ち、かつ自分の修行になる功徳を積む時間が余り無いと思うと、つまらない事で時間を費やしたくないと年々思います。小さな事で悩んだり、こだわりを持ったりせずに仕事を含めて毎日楽しく過ごしたいと考えています。今、一年間に一万人ずつ増えて、三人に一人はガンで亡くなる時代です。風邪引きと同じ位ありふれています。心臓病、脳卒中が残り二人の死亡原因です。一般的に皆様は一番ガンを恐れます。しかし考えようによっては、ある日突然心筋梗塞で言いたい事も言えずに人生の最期を迎える人や脳卒中で助かるけれども半身不随になるかもしれないと考えるとガンもそんなに悪くはありません。神様にどの様な最期を望むか?と尋ねられた事があります。すっと苦しまずにあの世に帰りたいと答えました。この答えはある意味、ご神仏にはお気に召さない死に方です。あの死に方も嫌、これも嫌で、交通事故も残っているけれど、どれか選べと言われたら迷いますね。

 今はガンの痛みは95%取れるそうです。ガンと言う音の響きが悪いので、例えば、あの人は「ポコ」で亡くなったと言うと余り怖さがない様な気もします。ガン患者は自分に時間がないと言う思いがあるので、嫌な事は嫌とはっきり言う事にしたとおっしゃっている方がいました。残された時間を大切に無駄なく使いたいと思うからでしょう。大事なことはここです。すっとあの世に行くと最期の締めをせずに終わる場合が多くなります。何時お迎えが来ても慌てない人生を送る心掛けが大切です。

 プレゼントと言う言葉がありますが、贈り物の意味の他に今現在と言う意味があります。ご神仏が全ての人々に、今現在、生きている時間を下さっていると解釈しています。年の瀬に自分の時間は限られていると言う事を再認識して今を精一杯無駄なく生きなさいとおっしゃるご神仏からのお言葉です。今生きるのに精一杯と言うゆとりのない意味とは違います。他人と自分を比べたり、他人を批判したりする時間を自分の大切な時間に置き換えて、有効な時間の使い方をしましょう。もちろんその中に自分の楽しみを入れてもかまいません。その事が精神的な肥料になり魂が喜び、それをきっかけとして他人に優しく出来るなら、それも大切な事となります。今日からお互いに人生の大切な時間を意識して使いましょう。 合掌