春季大祭

 今年もお釈迦様の生誕を祝い、御先祖様の施食会を無事に迎える事が出来ました事を御神仏に感謝し、御協力頂いた信者の皆様方にも心から感謝致します。仏教を伝えるのにお釈迦様抜きでは伝える事は出来ません。お釈迦様は様々な教えを説かれましたが、お弟子様に何度あの世の事を尋ねられても絶対にお答えにはなられませんでした。いつも同じ答えで「今それを聞いて何の役に立つのか?それを聞く前に、目の前にあるやらなければならぬ事をしっかりとせよ、自分のなすべき事をやれば、死など決して恐れる事はない」とおっしゃいました。私はお釈迦様の教えを学び、それを伝えると同時に、あの世の存在や大まかな仕組みを皆様に伝えています。それは私達人間が一番知りたい事でもあり、そこに向かっていく事を絶対的に避けられないからです。正しくお釈迦様の説かれた事を出来るだけ近い状態で、その教えを守り、実行する為に必要だと思うからです。お釈迦様が目前に居られた時代とは違うと感じています。

 2月14日の読売新聞に、およそ霊魂とはかけ離れた存在の、東大病院の矢作直樹医師の体験が掲載されていました。今迄の人生で三度も死の直前までいく体験をされたそうです。小学校の時、交通事故に遭い、大学生の時、冬山登山で二度も危険な遭難に遭った時、「もう山に来るな」と言う声がはっきりと聞こえたそうです。その時の声は幻聴ではないと感じ、それ以来登山はパッタリと止められたのです。医療現場でも医学や科学で説明出来ない不思議な体験が数知れずあるそうです。数多い体験から肉体は滅んでも霊魂は永遠であると悟られたそうです。

 それでは、その霊魂は実際にあるのか?ある方がおばあちゃんの特別供養をされた時に、3歳の子供さんもお参りされたのですが、戒名を呼んでお経が始まると突然その子が手を振り出したのです。お母さん達は「何をしているの?」とびっくりしていましたが、私にはそこにおばあちゃんがいらっしゃるのが見えたので、おばあちゃんに手を振っているのだなと思いました。この様に生後しばらくは、全員その能力を持ち合わせていますが、段々と疑心暗鬼の心が生れ、否定的な心が人間の本来の能力を押さえてしまうのです。しかし現に戒名を呼んだ直後に、子供が手を振って笑ったと言う事実は、御先祖様は戒名を呼ぶと、あの世からいらっしゃると言う証拠です。戒名はそれだけ大切なものです。この世に生まれた時に両親から命名され、あの世に帰る時は、あの世に生まれ変わるのですから、必ず戒名が必要です。従って御先祖様の中に戒名がついていない方がいらっしゃる場合は、戒名をつけてあげる事が、あなた方子孫の大切な仕事でもあるのです。肉体は滅んでも魂は永遠に残り、輪廻転生する事を機会ある度に周囲の方々にも知って頂きましょう。合掌