新年の言葉

 新年明けましておめでとうございます。昨年中は色々御協力頂きましてありがとうございました。お陰様で厳かに新年を迎える事が出来、心から感謝致しております。昨年は3月11日に大地震があり、未だに復興されておりません。災害に遭われた方々は心身ともに寒く、厳しいお正月を迎えておられる事と思います。直接被害に遭っていない私達も、人生観や様々な考え方に変化があり、小さな事柄にでも感謝出来る様になったと話される方々も多くいらっしゃいます。

 今年は辰年です。12年前の辰年を思い起こすと、平成12年は西暦2千年と言う切りの良い年でした。私達は20世紀の最後を見届けたと同時に、新世紀の第一歩を踏み出したのです。この時にこうして皆様と巡り逢えるのは偶然ではありません。そして今年再びその干支が巡って来ました。昨年の忌まわしい大惨事からの復興を祈りつつ、今年はぜひ昇り龍のように飛躍の年にしたいと願っております。その年にもお話し致しましたが、龍は中国で想像上の動物であり地上で一番強いとされている獅子の腕と空を飛ぶ王者の鷹のツメ、水中の鯉の鱗等、強い物を寄せ集めて描き、この世で一番強い事を強調しています。しかし角は鹿で頭は駱駝、ヒゲはナマズと強い中にも人をホッとさせる様な優しさを与える動物を描いています。人々も強さの中に優しさがあってこそ調和のとれた良い人生を送る事が出来るのです。毎日を欲望だけに振り回されず、全ての人々が持っている優しい思いやりの心で自分だけ欲張らず、わがままを言わず分け合いながら日々生活したいものです。プラスの考えで一日一日を大切に歩んで行きましょう。

 今年も三ヶ日初ゴマを焚かせて頂きました。そこで、お不動様に頂いたお言葉をお話し致します。『感謝と喜びの中に身を置き、身を沈めよ。さすれば必ず喜び事が集まり来る。逆に不満や不安に身を置くと、絶えず不満の原因や心配事が我が身に吸い寄せられて来る。全て自分の心しだいであり、これらが幸せの法則である』些細な事にでも喜びや感謝を持つ事により、常に幸せを感じる事が出来るのです。今年からこの様な心掛けで日々暮らしましょう。

 それと御神仏に教えて頂いた事があります。閻魔大王様に新年のご挨拶をしましたら『多くの人々は私の前を通り過ぎて行く。チラッと横目で見ながら行過ぎて行く。思うに私は霊界の様々な事柄を裁く恐れを抱かせるイメージがあるのだと考えられる。死の世界に連れ込まれる思いもあるのかもしれない。間違った考えを改めさせよ』と私を近くに呼び寄せられて、頭を法棒でなでると有難い光に満たされ、すっかり清められたのです。そこで一言『こんな事も出来る』とあの険しい表情とは打って変わってにこやかに微笑まれました。私も閻魔様への思いが変わりました。お聞きすると葬儀に参加した後などにお参りすると清めて頂けます。新年は特に何もなくてもご挨拶しましょう。今年も聖法院を心の故郷として、楽しい時も悩める時も足を運んで頂きたいと思います。 合掌